DSC02569.JPG古書店「氷川書房」と4匹のねこの日々

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氷川書房:この図録が面白い!


2011年04月01日

春がきた!

日差しが
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あったかい・・・
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はるが
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来たにゃー
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2011年04月04日

これが古書展だ! 8

3月11日 古書展初日
9:45
開店15分前には古書会館の前に行列ができている。
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10:00
開店
会場内は人でいっぱい。
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入場の際はカバン類はクロークに預けていただいている。
手荷物でいっぱいのクローク
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以前も書いたけれど、会計の際には値札の下半分を切り取り、われわれの計算用に使う。
切り取った下券(したけん)はレジの横で店別に分けていく。
そのために、こういう箱が用意されている。
かつて城南展のメンバーだった故富岡書店さんのお手製だ。
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持ちきれないほど買ったら発送サービスもある(有料)。
梱包係の立石書店さん奮闘中!
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万事順調に進んでいた14:46
地震が発生!

揺れはすごかったが、会場は地下ということもあり、本一冊落ちなかった。

やがて
首都圏の鉄道はすべて止まったらしい
近くの九段会館で死者が出たらしい
東北地方は甚大な被害らしい
原発で重大な事故が起きたらしい

などなどの情報が入り始め、重苦しい雰囲気が漂い始める。
大半のお客様は帰ってしまった。
それでも、余震が続く中、案外多くの方が残っていた。
16時過ぎの会場風景
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考えてみれば、交通機関が麻痺しているのだから、どうせ帰れない。
時間をつぶすなら古書展は最適だ。

とにかくこの日は予定通り18時まで営業して終了。
ボクは帰宅をあきらめて会場に泊めてもらった。
まあ、それはまた別のはなしだ。

2011年04月06日

これが古書展だ! 9

3月12日
展覧会2日目。
被災地の惨状が徐々に明らかになる。
重苦しい雰囲気。
交通機関も通常運行には戻らず、お客さんは普段よりかなり少なめ。
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お昼御飯が済んだら「金券(きんけん)処理」の作業。

この「金券」を文章で上手に説明するのはなかなか難しい。
以下、実際よりかなり簡略化して書いてみる。

すでに書いたように、各店の「送り」がお客様別に集められている。
複数の書店に注文したお客様の場合、各店がバラバラに発送すれば送料がかさんでしまう。
だから、それぞれのお客様について受注額が一番多い書店が代表して他店の分も発送することになっている。
他店の分は、預かって持ち帰ることになる。
展覧会の「送り」の代金は後払いが普通である。
なので、自店の分はともかく、他店の分はお客様にかわって、きょう立て替え払いする。
自分のポケットマネーから払ってもいいが、ボクは貧乏人だから手持ちの金がない。
そこで「金券」という現金を伴わない形式上の売上をたてる。
これを「金券を切る」と呼んでいる。
この「金券」の分は今日の現金売上から差し引かれ、その分の現金が他店に支払われる−というシステムだ。

ボクをはじめ経理の苦手な古本屋さんたちが、この仕組みをフツーに運用しているのは奇跡に近い。

当店の送り分
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送りの金額を集計中
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本来は15:00ごろに「おやつ」が出る。
いい大人が別室でお茶を飲んでお菓子を食べる。
ところが今回は地震のどさくさで「おやつ」は流れてしまい、ここで紹介できないのが残念。

16:00
売上計算がはじまる。
売上は一日ごとに計算する。
参加店が2班にわかれ、一班は会場で店番、もう一方は別室で計算。
きのうも計算をしたのだが、地震で浮き足立ってしまい写真を撮るのを忘れた。

計算中
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犬だい好き小野田書房さん計算中
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営業終了後に当番さんがレジの現金を各店の売上高に応じて分ける。
もちろん経費や金券分は差し引く。

17:00
会期終了!
さあ、撤収だ。

2011年04月08日

これが古書展だ! 10

17:00
片付け開始!
片付け三種の神器はこれだ

ひも
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みんな似たものを使うので名前を書く!

ひも切り
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腰痛防止用サポーター
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腰痛は職業病。椎間板ヘルニアもやりました。

作業手順としては搬入の逆をやるだけ。
本をまとめる→しばる→まとめる→しばる
ただただこの繰り返し
しばったものはカーゴに積む

作業中
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作業中
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終わった!
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カーゴに積んだ本を運送屋さんに渡す。
配送は月曜日になる。

会場を掃き掃除し、当番さんから売上げ金を受け取って終了!!
あー疲れた・・・

2011年04月11日

これが古書展だ! 11

3月14日
お昼頃運送屋さんが到着。
売れ残りの本と「送り」分の本を降ろす。

展覧会の最後の仕事、「送り」作業。
特に珍しいことはない。
請求書を入力、宛名ラベルを作り、梱包する。
黙々と続ける。
夕方までに終了。
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いつもお世話になっている郵便局の方にお渡しする。

発送分の集金管理の仕事が残っているが、一応これで展覧会の仕事は終わり。
やれやれ。

とはいっても、あさって3月16日は次の展覧会の目録原稿締め切り日だ。
のんびりしているヒマはない。
古本屋の日々はこうして過ぎていく。

2011年04月13日

母の愛 その1

ボクがコマちゃんを保護したのは2009年の7月のこと。

はじめにコマちゃんの存在に気が付いたのはウチのネコたち。
ベランダに出て熱心に下を見ていた。
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なんだろう?−と思ったら、どこからかかすかにネコの鳴き声が聞こえる。
季節は夏、きっと迷子になったか捨てられたかした子ネコがお母さんを求めて泣いているのだな・・・

ウーン、うちはもう3匹もいるからなあ・・・
正直言って躊躇した。恥ずかしい話だけれども・・・

タビちゃんはじっと鳴き声を聴いていた。
出産経験のあるタビちゃん、きっと心配でならなかったのだろう。
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助けてあげて−と言ったかどうか・・・
〈続く〉

2011年04月15日

母の愛 その2

タビちゃんに頼まれたから−というわけでもないが、結局その子ネコを保護する決心をした。
が、ウチのまわりをぐるぐると歩いたのだが、声はすれども姿が見つからない。
結局、その日は断念。
やがて声はとぎれとぎれになり、聞こえなくなった。

かわいそうに・・・ 力尽きちゃったか・・・ ごめんね。

と思っていたら、その翌々日の宵、またウチのネコたちが反応している。
あの子ネコが鳴いている!
こんどはすぐに見つかった。
我が家のベランダのすぐ下、ゴミ捨て場で鳴いてた。
だいぶ弱っていたので、すぐに捕まった。
白ネコなのに薄汚れて黒っぽく、目ヤニがいっぱだった。

これが保護直後のコマちゃん。
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翌朝、知らない場所で不安いっぱいのコマちゃん。
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そしてコマちゃんをじっと見守るタビちゃん。
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コマちゃんを見つめる目は優しいおかあさんのまなざし。

前にも書いたがタビちゃんには子供がいる。
ボクの経験不足でタビちゃんの年齢(月齢)を見誤り、避妊手術が間に合わなかったのだ。
その結果うまれた4匹の子供たちは我が家で育ち、今は素晴らしい里親さんたちにめぐまれて幸せに暮らしている。
きっとあの子たちを思い出し、母親の顔に戻ったのだね。
〈続く〉
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