DSC02569.JPG古書店「氷川書房」と4匹のねこの日々

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氷川書房:この図録が面白い!


2012年03月01日

カンクロウの予防接種

きょうはカンクロウを、年に一回の予防接種に連れて行く。

カンクロウ:なに?! なんだかただならぬ雰囲気!
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ボクは椅子の下から出ないぞ!!

ふだんは抱っこ大好きなくせに、逃げ回る。
動物が、「危険な気配」を感じ取る能力ってスゴイ。

大捕物のすえ、ついに「確保」!
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ボク、ドコへ ツレテカレルノ?
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近所の動物病院
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衰弱して怪我していた野良猫カンクロウを治療し、去勢手術もして下さった。
以来、かかりつけ。
とはいっても、健康そのもののカンクロウ、
年一回の予防接種以外は来たことがないけどね!

待合室にて
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ケージの奥にはりついて恐れおののく
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ボク、コロサレルノ?
殺さないって

診察室に入りました。
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震えてます

年に一回の健康診断も兼ねてますから、
まず、ボクへの問診。
「もう元気そのものです!」
体重測って、触診して、聴診器当てて。

やさしい先生が体温を測定中。
体温計をお尻に入れてマース!
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そして、このあとすぐ注射。
アッという間でした。

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ボク、コロサレルノ?
もう終わったんだよ!

所用、10分もかからなかったなぁ

先生:カンクロウ君、また来年会おうね!

帰宅しました
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もう父ちゃん(ボクのこと)のこと、信じないぞ!!

2012年03月05日

なかよし姉妹になりました

去年の夏ごろは微妙な距離感をたもっていたコマちゃんとメイちゃん
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すっかりうち解けて、なかよし姉妹になりました。
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かくれんぼ中
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おねえちゃーん!

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ワタシが上よ!

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姉が上段、妹下段

2012年03月15日

古本のデジタル入札 その1

品揃えにある程度の特徴を持った古本屋さんだったら、
「主な仕入方法は?」と訊かれれば
「いちば!」と答えるだろう。

いちば=古書市場

業者が古本を持ち寄り取引する場所だ。

だいたい各都道府県ごとに「古書組合」がある。
「市場」は、この古書組合が運営している。

東京では「古本のまち」神田に東京古書会館があり、
月曜から金曜まで市場が開かれている。

昨日、そこで、新しい「デジタル入札」の実験が行われた。

「デジタル入札」とは何か?
そのためには、いま普通に行われている市場について説明しなければならない。

市場には古書組合員しか参加できない。
売るのも買うのも、運営するのも組合員だ。

たとえば魚や青物市場の場合、
運営するのは運営会社、売るのは卸業者、買うのは仲卸や小売店などと、
(この分類が正しいかどうかは別として)
三者が分離している。

古書の市場では、自分の要らない本を持ってきて出品し、
欲しい本を買って帰る−というのが普通だ。
それゆえ「交換会」ともいわれる。

運営も組合員=古本屋が交代で務める。
つまり、一人の古本屋が売り主・買い主・運営役員の三役を果たすこともあるわけだ。

こちら東京古書会館
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ところ狭しと本が並んでいる。
はじめて来たときは圧倒された。
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高い本なら一冊単位で、ふつうは何十冊・何百冊単位で取引される。

取引単位(一口)ごとに、「入札封筒」をつける
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封筒には、本の題名、品物の整理番号、
それから線引きとか蔵書印なんかの難がある場合は、そのむね、書いてある。

買いたい本があれば、この入札用紙に、自分の屋号と買いたい金額を書き、
封筒に入れる。
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この日の市場では、だいたい600点(600冊ではないよ)の出品があった。
端から見ていくだけでも何時間もかかる。
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つづく

2012年03月16日

古本のデジタル入札 その2

東京古書会館の市場では、
ふつう13:30になると「開札」を始める。

市場運営の主力となるのは「経営員」。
経営員は、組合員やその家族、組合加盟店の店員などがなる。
力仕事も多く、大変だ。
わずかな給料は出るが、仕事に見合う額ではない。
(市場の運営会計から、仕事に見合う額を払うのは不可能だ)
だから「古本屋の勉強」のため−と割り切るしかない。

さて、ずらりと並んだ経営員が開札を始める。
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さきほどの封筒を開けて、中の入札用紙を取り出す。
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これをひとつひとつ見比べて、一番高い金額を書いた人を選ぶ。

その入札用紙を貼りだして、この本を誰が落札したかを示す。
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落札できなかった人の入札用紙は、封筒に戻す。
封筒には落札者の名前と金額を書く。
そして、「札改め」に回す。
ここで、落札者の選定に間違いがなかったどうか、もう一度調べるのだ。
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間違いがないことを確かめた封筒は、写真後方のPCのところに回される。
ここに組合の職員さんがスタンバっていて、品名、落札者名、金額を入力していく。
入力データは清算に利用する。

その日の出品量にもよるが、こんな作業が夕方まで続く。

落札者の決まった本は、その人が持って帰る。
たくさん買った人がカーゴに積んでいる。
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最後の入力部分をのぞいては、手書き封筒に手書き用紙で入札し、落札者の選定は目で−と、
じつに「アナログな」作業である。

さて、ここで、デジタルである。

つづく

2012年03月17日

古本のデジタル入札 その3

じつはデジタル入札は以前からある。
組合員用のエクストラネットがあり、
自宅のパソコンからでも、ログインすれば入札することができる。

ただ、やっぱり現物を見て選びたい。当たり前だ。
現場での入札は手書き以外の方法がなかった。

なので、パソコンからの入札は、東京古書会館でプリントアウトし、
きのう紹介した封筒に入れる。
途中デジタルで、最後はアナログに戻るわけだ。

めんどくさい・・・

だから、現行のデジタル入札は、ほとんど利用されてこなかった。

全部デジタルに出来ないだろうか? というのが3/14の実験である。

出品の本が並んでいる。
昨日の画像と比べてスカスカ感があるのは、あくまで実験だから。
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出品本の題名や出品者名、画像は、あらかじめ登録されている。
この作業、古書会館で職員さんが入力してもよいが、
できれば、出品者が自宅のパソコンで入力して、エクストラネットにアップしておいてくれるとさらに良い。

封筒の変わりにバーコードがつけてある。
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いままで通り自宅のパソコンから入札できる。

そして、現場で入札したい人は・・・
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貸出用に準備されたipod touch。
入札専用アプリを開発したのだ。

買いたい金額をペンで書くかわりに、タッチ入力していく。
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70歳代、80歳代の現役がゴロゴロいるこの業界、
電子端末への拒絶反応が心配されたが、
その点は予想より良かったようだ。

そして「開札」

リーダーでバーコードを読む。
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ipod経由、エクストラネット経由で入札されたデータの中から落札者を選ぶ。
昨日の画像で手作業でやっていた部分だ。
一瞬で終わる。

宅配便屋さんが持っているような出力端末
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落札者と金額を書いた紙が出力されて、昨日の画像のように貼り付ける。

現場で、ipodを使って入札する作業は、完全デジタル化のために、
なかば無理矢理考え出したもので、手書き作業より格段に便利になるわけではない。

メリットのひとつは、いままで何時間もかかっていた開札作業が大幅に短縮されることと、間違いが減るだろう事。

でも、ボクの私見だけど、デジタル入札の主眼は、エクストラネットを使って、お店に座ったまま入札できる点にあると思う。
まず思いつくのは、遠い地方で開かれる市場に参加できること。

でも、たぶん、それだけではない。

例えば、東京の人だって、
古書会館まで来て、現物を一通り見てから、あるいは一通り入札してから、
自店に帰って、ゆっくり「改め入札」することもできる。
その逆に、自店で一通り入札しておいてから、現地で、気になるモノだけ入札し直すこともできる。

とにかく、どんな使い方ができるのか、現在の常識では推し量れない。
予想もしなかった使い方をする古本屋さんが出てこないとも限らない。

あるいは、全集本。
古本屋は本に詳しい。
「○○出版の○○全集」と聞けば、いちいち現物を見なくてもわかる。
重い全集をわざわざあっちこっち持ち運ばなくても、
出品者の手元に置いたまま出品し、落札者のところに直接送ればよい。

そんなたぐいの出品を集めれば、将来は、月一回くらい「デジタル市」が開けるかもしれない。
開いてみれば、われわれが予想もしなかった利用方法が生まれてくるかもしれない。


古本・骨董・美術品などの市場は、江戸時代後期にはあったという。
料理屋の座敷などを借り、十人かそこらの業者が、不要な品物を持ち寄り、自分の欲しいものと交換して帰る。
とってもシンプルな市場。

そこに運営者が現れ、常設会場を建設し、どんどん複雑化していったのが今の市場だ。

デジタル交換会をつきつめていくと、形は違えど、売り主と買い主が直接向き合う、江戸時代のシンプルな市場に先祖返りしていくような気がしないでもない。

2012年03月21日

メイちゃんのひとり遊び

ネコの動画、ずいぶんたくさん見てきましたが、我ながら、これは結構面白いのではないか。

ひとりで遊ぶメイちゃんです。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
ひもの一端を口でくわえ、もう一端を追いかけているのです。

バカなのか利口なのか・・・

でも、ほんと、ネコって遊びの天才だね!

2012年03月22日

ミキちゃんの思い出

以前からの読者の方は、去年あたり、ときどき当店ブログに登場していた白地に茶色の模様のネコを覚えておられるかもしれない。

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http://info1.hikawashobo.jp/article/41545789.html
http://info1.hikawashobo.jp/article/42188148.html
http://info1.hikawashobo.jp/article/42205812.html
http://info1.hikawashobo.jp/article/46946550.html
http://info1.hikawashobo.jp/article/48426943.html

カンクロウやタビちゃんなど自宅の5ネコは、動けないほど弱っているところを保護したので、
いきなり家の中に入れて、すぐに去勢・避妊手術をして「家ネコ」になった。

小太郎は元気なノラネコだったので、当初は半分ノラ。
当店での暮らし半分、外暮らし半分だった。
その頃、小太郎が連れてきたのが、このネコだった。

ノラネコが、仲良しさんや子分を自分のエサ場に連れてくる−という話はよく聞く。
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やがて小太郎は人間に慣れ、家のなかで暮らせるようになった。
そこで、去勢手術して「店ネコ」になった。
小太郎の子分(?)も、だんだん「半ノラ」な感じになり、
店に泊まったりもした。
もう少し慣れたら去勢手術して、2番目の店ネコにしようと思っていた。


ひそかに「ミキちゃん」という名前も用意していた。

ミキちゃんは、体はデカイが気が弱いというか情けないというか、
よく小太郎にひっぱたかれていた。
そして
フニャ〜
と情けない声で鳴いた。
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いつも悲しいような、困ったような顔をしてたっけ。
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去年の12月30日、仕入れたばかりの本にオシッコをかけたので、
かなり厳しく叱った。
それが恐かったのか、外へ出て行ってしまった。
その後、年初にかけて、何度か帰ってきたような記憶もあるのだが、
いつしか姿を見せなくなってしまった。

1月頃から、ネコは発情期に入る。
去勢していないオスネコは、ジッとしていられず、普段の行動範囲を大きく逸脱することがあるという。
他のネコの縄張りに入ってケンカとなり怪我をしたり、車にひかれて無惨な姿となったりもする。
去勢していないオスネコを家に閉じこめておくのは難しい。

ちょうど、そんな時期と重なったこともある。
本にオシッコしたのも、発情期ゆえの自己主張「マーキング」だったかもしれない。

もうすぐ4月。
今年は長かった冬が、ようやく終わるようだ。

新しい季節の始まり。
そんなときに、ふと、ミキちゃんを思い出す。
どこかで元気でいてくれるといいのだけれど・・・
もしかすると・・・

だんだん薄れていく記憶。
ボクが忘れてしまったら、このネコは誰の記憶にも残らないかも知れない
そう思うと、なんだか、とっても切なくて。。。
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オセワニナリマシタ

怒ってゴメンね。
ミキちゃんがいないとさびしいよ。

いつでも帰っておいで。
いつまでも待ってるからね。
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