DSC02569.JPG古書店「氷川書房」と4匹のねこの日々

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2013年11月05日

こんもりぬくぬく秋の夜

こちら東京も朝晩冷え込むようになってきました。

はなし変わって、初公開、私の寝床
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夜、帰宅すると、
オヤ?
2つの「こんもり」、わかります?
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左がタビちゃん、右がメイちゃん。

私の留守中、布団に潜り込んでヌクヌクと過ごしておりますわい。

おーい!タビちゃ〜ん!
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寝起き・・・・

2013年11月25日

夏から秋へ その1

その1 トムとの再会

もうすぐ師走。
はやいなぁ・・・

今年、夏から秋にかけて、当店のネコ軍団に大きな動きが3つ、ありました。

どれも、ボクにとってつらいこと、あるいは手放しで喜べないことで、気持ちの整理がつかず、ここに書けないでいたのです。

でも、そろそろ区切りをつけたいと思うようになりました。

自宅ネコ5匹(トム、タビ、カンクロウ、コマ、メイ)は、長らく2匹と3匹に別れて暮らしてきました。
ボクの離婚に伴うことでした。

ところが、今年8月、また5匹一緒に暮らせることになったのです。
ボクは再び5匹で仲良く暮らせることを喜び、なんの心配もしていませんでした。

でも、トムはそう思わなかったのです。
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もともと孤独癖のあったトム。
ゴハンはいつも他の4匹とは別に食べていました。
5匹のなかで唯一完全室内飼いにできず、気が向くとフラッと外に出かけてしまい、数日帰らないことも珍しくなかった。

元奥さんが転出し、トムとコマちゃんがポツンと居残っているマンションに、他の3匹を連れて引っ越した日、トムは突然にネコの数が急増し、ネコ密度が上がったのが落ち着かなかったのでしょう、早々に外出してしまいました。

ひと晩、外で遊んで帰ってきたトムに、カンクロウやタビちゃんが寄っていきます。
オスのカンクロウは少し挑発的な態度を取る。
でも、外で場数を踏んできてケンカの強いトムに睨みつけられただけで、退散してしまう。
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(8月中旬 戻ってきたカンクロウにいらだつトム)

孤独好きなトムは、そんなことが鬱陶しかったのかも知れません。
とんぼ返りのように、また外出してしまいました。

そして、1日たっても戻らない。
ボクも「これはいつもと違うぞ」と気付く。

トムの「なじみの場所」はわかっています。
そこへ迎えに行く。
「トム〜!」と呼べば、返事をして姿をあらわします。
「トム、おうちに帰ろう」と、抱きかかえ、連れ帰る。
家に帰ったトムは、ネコ4匹がウロウロしているのが鬱陶しく、また外に出たがる。

ボクは「これはちょっとマズイことになってきたゾ」と思い始めているので、あえて外に出さない。
すると、トムは執拗に「外へ出せ!」と鳴きつづけ、玄関ドアのノブに飛びついて自力で開けようとしている。
どうやるとドアが開くのか、見て覚えてしまったのだ。トムはとっても頭の良いネコ。
何時間も鳴き続け、ドアノブに飛びかかり続けるトムに根負けして、また外に出してしまう。

そんなことを一週間も繰り返しただろうか・・・・

だいぶ前のことだけど、毎年のように子ネコを拾ってくるボクに、動物病院の先生がこう言った

「これ以上ネコを増やすとトムは出て行ってしまうかもしれませんよ」

その言葉が思い出されてくる。
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(つづく)

2013年11月26日

夏から秋へ その2

その2 ごめんね、トム


これ以上トムを家に引き留めるのは無理かもしれない・・・
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そんな思いが強まってきた8月下旬、できることは今のうちにしておこうと、動物病院へ予防接種を受けに連れて行く。
ボクの不在の期間、予防接種を受けさせていなかったらしいので。

無理矢理ケージに入れられ、病院であちこち触れたトムの怒りは頂点に達し、獣医さんにまで怒りをぶつけていた・・・

そのあと家に連れ帰ったのだが、その夜、帰宅するボクを待ち構えていたトムは、ボクがドアを開けるや否や、ボクの足元をすり抜けて飛び出していった。

これがトムとの別れとなった・・・・


その後も毎日、トムを探しに出かけ、何度か姿を見かけた。
だが、ボクを見ると、また連れ戻されるのがイヤなのだろう、逃げてしまった・・・

トムは動物病院で世話になっている地域ネコの「チョコちゃん」と行動を共にしているようだった。
チョコちゃんとは、もう何年来の仲良し。トムが唯一心を許すネコなのだ。

そして、8月も終わりに近づく頃、公園の植え込みに入ってくトムを見かけたのを最後に、姿を見ていない。

あれから3ヶ月。

8月中旬に再会したとき、トムの激ヤセぶりに驚いた。
ずっと以前から肝臓の検査値が悪かったトム。
元気はあるのだが、食は細く、また、よく食べたものを吐いた。
知らないうちに病気が進行していたのかも知れない。

今年の夏は記録的な酷暑だった。
外での過酷な暮らしがトムの病状を悪化させ、命を奪ったのでは、ふとそう思うこともある。


トムはボクが初めて飼ったネコ。
台風が去った真夏の早朝、マンションのゴミ捨て場で、足にひどい怪我をしてうずくまっていた。
痩せっぽちで、汚くって・・・
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やがて頑固でわがままな「おっさんネコ」になったトム。
でも、タビちゃんが子ネコを産んだとき、コマちゃんやメイちゃんが家に来たときは、
ちびっ子たちをとても可愛がってくれた。
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ボクはトムのおかげでネコと暮らす楽しみを知り、かわいそうな野良ネコに知らん顔をできなくなったボクは次々とネコを拾ってくるようになった。
そのなかでボクの心のありようは変わり、人生が変わっていった。

トムがボクの人生を変えてくれた−ボクは本気でそう思っている。
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もし死んでしまったのなら、せめて親友の「チョコちゃん」が看取ってくれたのだといいけれど・・・
どこかで生きているのなら、寒い思いをしていないだろうか、おなかを空かせていないだろうか

トムのことを思うとかわいそうでかわいそうで・・・・
すまなくってすまなくって・・・

今も、早朝ジョギングに出かけるとき、夜帰宅したとき、公園の暗闇をジッと見つめる。
不意にトムが姿をあらわすのではないかという淡い期待とともに。

でも、なにも出てきはしない。

そしてボクは心のなかでつぶやく

ごめんね、トム
ありがとうね、トム

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(つづく)

2013年11月27日

夏から秋へ その3

その3 小太郎の病気

夏から秋へ、もうひとつの出来事が進行していた。
でも、トムのことで心を悩ませていたボクは、その出来事=小太郎の病気にちっとも気が付かなかった。

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水飲みの器がすぐに空になる
→「今年の夏は暑いからねぇ〜 蒸発しちゃうんだろね〜」

猫トイレにおしっこがたくさんしてある
→「夜によそのネコが来てるんだろうか?」

エサが減らない
→「どこかでエサをもらっているんだろうか?」

この3つの事実が、ボクのアホな頭の中でつながったのは、もうすっかり秋になってからだった。

水をたくさん飲む おしっこの量が多い 食欲がない

腎臓病「慢性腎不全」だ。。。。
ネコの宿命の病。。。。

いったん慢性腎不全となれば、治ることはない。
病気は徐々に進行し、やがて衰弱して尿毒症などで死に至る。

動物病院では、進行を遅らせるための点滴などを定期的に受けるよう薦められる。

ボクら人間だって定期的な点滴や透析はつらい。
でも、それが自分の体のためだと解っているから我慢する。
動物にはそれが解らない。
病気の治療に通っているのに、慣れない場所で慣れないことをしてストレスが増していくばかり。。。

通院と併行してロイヤルカナンなどの療養食を与えなければならない。
これがまた高価なのだけれど、小太郎のヤツはすぐに飽きてしまって、
同居ネコ(次回で触れますけど、また子ネコが来ました!!)のフリスキーなんかを喜んで盗み食いしている始末・・・
値段は半分以下なんだけどなぁ(^_^;)

ボクは悩んだ。

通院して、嫌いなエサを我慢して食べて、そうしていくらか長く生きることが、小太郎の幸せなのだろうか?

悩んだ末に決めた。

内科治療はしない。
エサは好きなものを食べさせる。

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食が細くなった小太郎は、だいぶ痩せた。


以前は大柄で太っていて、お店に来る人みんな
「でっかいネコですね〜」
と驚嘆していたが、今では、まあ普通サイズになった。
IMG_0004_1.JPG去年の8月
IMG_1013.JPG今月


やがて別れの日が来るのだと思うと悲しい。
悲しくって愛おしい。

ほかのネコたちだって、いや生きとし生けるものみんな
いつかは別れなければならないから、悲しい。
悲しいから愛おしい。

神さま
どうか小太郎の平穏な日々が一日でも長く続きますように。。。。
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オレ痩せてイケメンになったかな?
(つづく)

2013年11月28日

夏から秋へ その4

その4 暴れん坊将軍登場!

10月20日ごろ。
自宅マンションでネコの鳴き声を聞いた。
子ネコが母親を呼ぶ時の特徴的な泣き方。

「肝っ玉マダム」タビちゃんがベランダに出て心配そうに聞き入っている。
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子ネコは断続的に2晩くらい鳴き続けている。

かわいそうだから何とかしてあげたいけど、
ウチではしんのすけが行方不明のまま。それにトムのことだって諦めてはいない。
これらが決着しないうちに、別の子を保護するのは、なんだかトムやしんのすけに済まないような、無責任な気がして躊躇する。

誰か面倒見てやれよ

と、自分は見て見ぬ振りをしていたのだが。
ついベランダから様子をうかがってしまう。タビちゃんと並んで。

子ネコは人間を怖れない様子で、だれかれなく駆け寄っていく。
その夜は男子中学生のグループがたむろしていて、子ネコは彼らに寄っていっては軽く蹴り飛ばされたり、ペットボトルの液体をぶっかけられたりして、からかわれていた。
それでも懲りずに人間に近づいていく子ネコを見て、かわいそうで堪らなくなったボク。
結局、連れ帰ってしまった・・・・ あ〜あ・・・
しんのすけゴメンね。。。

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ここはどこ? 腹減ったニャ。
エサを与えると、もの凄い勢いで食べた。

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あらあら、あの子を連れてきたのね、おとうさんたら。

コマちゃんやメイちゃんとうまくいかないかも知れない。
ここはひとつ、懐の超深い小太郎に面倒見てもらうことにして、お店に移動する。

お店にて。
おじさんこんにちは。
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トイレも一発で覚える。頭の良い子
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いっしょにごはん。
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名前は「ウノ」になりました。

だがしか〜し、すぐに、こやつがとんでもない暴れん坊ということが判明!
オスの子ネコはみんな元気いっぱいで好奇心旺盛なものだが、
この子はいままでに見た中で一番の元気者

ネエネエ、これなに?
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仕事の邪魔だよ! あっち行ってなさい!

ネエネエ、これって枕?
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ウワ〜! キーボードに乗ってはいけません!!

翌朝、出勤するとコーヒーメーカーが床の上に散乱している。

破壊されたコーヒーメーカー
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生意気盛り。小太郎にも挑発的な態度を取る。
が、そこはさすがの小太郎。
指一本動かさず睨みつける。
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ウノは睨みつけられただけでビビッてしまい、お腹を見せて降参。。。

恐怖で耳がピッタンコ
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毎日がこんな騒動で。
しかも日に日に成長していく。。。

さてさて、これからどうなりますか。。。

季節はもう冬。
夏から秋へ、あれこれ変化のあったわが家。
気持ちもあらたに、あたらしい季節へ進んでいきます。

(夏から秋へ、これにて終わり)
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