DSC02569.JPG古書店「氷川書房」と4匹のねこの日々

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2014年11月15日

ネコの神さまありがとう!(その1)

メイちゃんが行方不明になって1ヶ月と少し過ぎた10月なかば。

この時点で、近隣の貼り紙を見て連絡を下さった方が1人。
お話しをうかがうと、明らかにメイちゃんとは別のネコのようだった。

他に何の手掛かりもなく、ときどき夜にマンションの周囲を探すものの、自分への言い訳のために”探すフリ”をしているだけで、心のなかではもうとっくにあきらめている。

そんな時に聞いたのが「猫返し神社」の話。
ジャズピアニストの山下洋輔氏が、行方不明になった飼い猫の無事帰宅をこの神社に祈願したところ、その翌日に17日ぶりに帰ってきた、というのだ。
そういえば。
こんな本を見たことがある。
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エッセイストでもある山下氏はネコ好き。
ネコ絡みのエッセイを編集した本だったと記憶している。

それで調べてみると、山下氏は後日、別の飼い猫がいなくなった時もここに祈願したら帰ってきたらしい。
お礼に"奉納演奏"までしているそうだ。

よーーっし!!
ダメでもともとだ。いってみよーーっ!


JR立川駅からバスに乗り継ぐ。
車窓にIKEAを見ながら揺られること約15分。

着きました「猫返し神社」こと「阿豆佐味天神社」
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建物は立川市最古の神社建築だそうで、とても良い雰囲気。

で、「猫返し神社」はこの社ではなく、境内に別に祀られている「蚕影神社」の通称だということがわかった。
かつて多摩には養蚕農家がたくさんあった。
幕末から明治には多摩の絹糸が横浜から輸出されて日本を近代化する外貨を稼いでくれた。

繭玉をネズミが囓る。なのでネコは養蚕農家の守り神だったそうだ。

こちらが蚕影神社。上の本殿のすぐ隣だ。
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こんなかわいい「こまねこ」が・・・
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社務所でこんな絵馬を売っていて
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なんか、帰ってくる、というより風呂敷包みを背負ってどっか行きそうな雰囲気ですが・・・・

まっ細かいことはともかく、こんな風に願いを書き入れました
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これを奉納してきました。
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ボクと同じような絵馬がたくさん奉納されていて、行方不明になったネコを案じている人がいっぱいいるんだなぁ〜と。ちょっと胸が熱くなりましたよ。

社務所ではこんなかわいらしいお守りも売っていたので買ってきました。
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これで大丈夫!
ってのは、やっぱり「自分への言い訳」で、心の内では、まさか神頼みが通じるわけないよな、と思っている。

案の定、それから10日たっても20日たっても何の手掛かりも得られなかった。
「やっぱりね。そんなうまい話があるわけないよ」

ところがどっこい
ネコの神さまはいたのだっ!
うまい話はあったのだっ!

(つづく)

2014年11月21日

ネコの神さまありがとう! (その2)

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「猫返し神社」に願掛けしたものの、何の動きもないまま日々は過ぎ、11月に入った。

気が付けばメイちゃんがいなくなって2ヶ月。
「もうあきらめよう。ポスターも剥がそう」
そう心に決めた日の夕方。

見知らぬ方から電話
「貼り紙みたんですけど、そのネコちゃんウチの庭にいます。いま目の前にいますよ」

えっ!!!!

場所を伺うと、ウチのすぐ近所のお宅。
あわててケージを持って伺うと・・・

いるっ! 庭にメイちゃんがいるっ!!
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メイちゃんはボクの姿を見ると怖がって隠れてしまう。
忘れられちゃったかな? まあ一筋縄でいかないことは承知のうえ。

そのお宅の方に詳しいお話しをうかがう。
メイちゃんはすでに9月末からこちらのお宅の庭に姿を見せていた。
とっても優しいご一家で、エサを与え、雨風をしのげる場所も与え、とっても可愛がって下さっていた。
貼り紙を剥がそうとしていたまさにその日、初めて貼り紙の存在に気が付いたという。
奥さま、お嬢さまには撫でることもできるくらい慣れているそうだが、抱っこするのはまだ無理−というお話しだった。
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とにかく、メイちゃんの無事な姿を確認したので、ホントに安心した。
その日はとりあえずケージをお預けして引き揚げた。

翌晩、ふたたび伺う。
1時間ほど庭先で待たせていただいたが、とうとう姿を見せず。
ボクを怖がっているのかな?

3日目の夜は、ダメもとでカンクロウを連れて行く。
仲良しだったカンちゃんの姿を見たら帰る気になるかもしれない。
その夜は庭に姿をあらわしていたメイちゃん。
だがボクが行くとまた隠れてしまう。
カンちゃんに鳴いて呼びかけてもらったが、姿を見せず。
この日も断念。

もう捕獲器を使うしかない。
レンタルしている業者があったので週末に予約を入れた。
捕獲器でも捕まらなかったら、あきらめる。
あの御一家に面倒をみていただきながら元気で暮らしているのだから、それで十分だ。
いずれ慣れたらあのお宅の飼いネコになるチャンスもあるのではないか−そう心に決めた。

そしてその翌朝。
例のお宅の奥さまから電話が。
「いまメイちゃんを抱っこしているので、このままお宅に連れて行きます」

抱っこしてる!? 信じられん!!

その数分後、メイちゃんはあっけなくわが家に戻ってきた。

お話によると、その朝、奥さまが窓を開けると、メイちゃんが自分から家の中に入ってきた。
そしてそのまま抱っこされた。

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臆病で、病院に連れて行くだけでも大騒ぎだったメイちゃんが、初めてのお宅に上がり込み、そのままおとなしく抱っこされ、さらには、わが家までの道のりを逃げ出さずに連れてこられたなんて。。。。

そうか、ネコの神さまが助けてくれたんだ。。。。。
(つづく)

2014年11月23日

ネコの神さまありがとう!(その3)

貼り紙を剥がそうと決めたその日に、その貼り紙を見た人から連絡が入り、あれだけ人見知りのメイちゃんが初めての人に抱っこされて帰ってくる−という神がかったことが次々と起こり。

メイちゃんは2ヶ月ぶりに帰ってきました。

タビちゃんに「ただいま」のあいさつ
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タビちゃん、さっそくなめてあげます。
「心配したよ。無事でよかったね」
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行方不明中もとっても優しい御家族に面倒をみてもらっていたことが明らかになり。
ホント、ネコの神さまのおかげだね。

おかげで久しぶりに勢揃い
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勢揃いのごはんも久しぶり
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よかった。。。。
なので「猫返し神社」こと蚕影神社へお礼に行ってきました。
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いい天気。

今度のことで気を良くして、トムとしんのすけの無事もお願いすることにしました。
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この絵馬を納めて
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あいかわらずネコの無事を祈る絵馬がいっぱい。。。。
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みんな無事で家にもどれるといいね。

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神さま
どうぞトムとしんのすけをお守りください

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