DSC02569.JPG古書店「氷川書房」と4匹のねこの日々

氷川書房ホームページ
氷川書房:この図録が面白い!


2011年04月11日

これが古書展だ! 11

3月14日
お昼頃運送屋さんが到着。
売れ残りの本と「送り」分の本を降ろす。

展覧会の最後の仕事、「送り」作業。
特に珍しいことはない。
請求書を入力、宛名ラベルを作り、梱包する。
黙々と続ける。
夕方までに終了。
IMG_0084.JPG
いつもお世話になっている郵便局の方にお渡しする。

発送分の集金管理の仕事が残っているが、一応これで展覧会の仕事は終わり。
やれやれ。

とはいっても、あさって3月16日は次の展覧会の目録原稿締め切り日だ。
のんびりしているヒマはない。
古本屋の日々はこうして過ぎていく。

2011年04月08日

これが古書展だ! 10

17:00
片付け開始!
片付け三種の神器はこれだ

ひも
IMG_0019_1.JPG
みんな似たものを使うので名前を書く!

ひも切り
IMG_0020_1.JPG

腰痛防止用サポーター
IMG_0021_1.JPG
腰痛は職業病。椎間板ヘルニアもやりました。

作業手順としては搬入の逆をやるだけ。
本をまとめる→しばる→まとめる→しばる
ただただこの繰り返し
しばったものはカーゴに積む

作業中
IMG_0059.JPG

作業中
IMG_0060.JPG

終わった!
IMG_0061.JPG

カーゴに積んだ本を運送屋さんに渡す。
配送は月曜日になる。

会場を掃き掃除し、当番さんから売上げ金を受け取って終了!!
あー疲れた・・・

2011年04月06日

これが古書展だ! 9

3月12日
展覧会2日目。
被災地の惨状が徐々に明らかになる。
重苦しい雰囲気。
交通機関も通常運行には戻らず、お客さんは普段よりかなり少なめ。
IMG_0052.JPG

お昼御飯が済んだら「金券(きんけん)処理」の作業。

この「金券」を文章で上手に説明するのはなかなか難しい。
以下、実際よりかなり簡略化して書いてみる。

すでに書いたように、各店の「送り」がお客様別に集められている。
複数の書店に注文したお客様の場合、各店がバラバラに発送すれば送料がかさんでしまう。
だから、それぞれのお客様について受注額が一番多い書店が代表して他店の分も発送することになっている。
他店の分は、預かって持ち帰ることになる。
展覧会の「送り」の代金は後払いが普通である。
なので、自店の分はともかく、他店の分はお客様にかわって、きょう立て替え払いする。
自分のポケットマネーから払ってもいいが、ボクは貧乏人だから手持ちの金がない。
そこで「金券」という現金を伴わない形式上の売上をたてる。
これを「金券を切る」と呼んでいる。
この「金券」の分は今日の現金売上から差し引かれ、その分の現金が他店に支払われる−というシステムだ。

ボクをはじめ経理の苦手な古本屋さんたちが、この仕組みをフツーに運用しているのは奇跡に近い。

当店の送り分
IMG_0053.JPG

送りの金額を集計中
IMG_0054.JPG

本来は15:00ごろに「おやつ」が出る。
いい大人が別室でお茶を飲んでお菓子を食べる。
ところが今回は地震のどさくさで「おやつ」は流れてしまい、ここで紹介できないのが残念。

16:00
売上計算がはじまる。
売上は一日ごとに計算する。
参加店が2班にわかれ、一班は会場で店番、もう一方は別室で計算。
きのうも計算をしたのだが、地震で浮き足立ってしまい写真を撮るのを忘れた。

計算中
IMG_0056.JPG
犬だい好き小野田書房さん計算中
IMG_0057.JPG

営業終了後に当番さんがレジの現金を各店の売上高に応じて分ける。
もちろん経費や金券分は差し引く。

17:00
会期終了!
さあ、撤収だ。

2011年04月04日

これが古書展だ! 8

3月11日 古書展初日
9:45
開店15分前には古書会館の前に行列ができている。
IMG_0035.JPG

10:00
開店
会場内は人でいっぱい。
IMG_0037.JPG

入場の際はカバン類はクロークに預けていただいている。
手荷物でいっぱいのクローク
IMG_0042.JPG

以前も書いたけれど、会計の際には値札の下半分を切り取り、われわれの計算用に使う。
切り取った下券(したけん)はレジの横で店別に分けていく。
そのために、こういう箱が用意されている。
かつて城南展のメンバーだった故富岡書店さんのお手製だ。
IMG_0044.JPG

持ちきれないほど買ったら発送サービスもある(有料)。
梱包係の立石書店さん奮闘中!
IMG_0055.JPG

万事順調に進んでいた14:46
地震が発生!

揺れはすごかったが、会場は地下ということもあり、本一冊落ちなかった。

やがて
首都圏の鉄道はすべて止まったらしい
近くの九段会館で死者が出たらしい
東北地方は甚大な被害らしい
原発で重大な事故が起きたらしい

などなどの情報が入り始め、重苦しい雰囲気が漂い始める。
大半のお客様は帰ってしまった。
それでも、余震が続く中、案外多くの方が残っていた。
16時過ぎの会場風景
IMG_0049.JPG
考えてみれば、交通機関が麻痺しているのだから、どうせ帰れない。
時間をつぶすなら古書展は最適だ。

とにかくこの日は予定通り18時まで営業して終了。
ボクは帰宅をあきらめて会場に泊めてもらった。
まあ、それはまた別のはなしだ。

2011年03月30日

これが古書展だ! 7

古書展は準備から撤収まで、なかなかの重労働だ。
特に撤収は限れた時間で大量の本を運び出さねばならないから肉体的にも大変だし、時間に追われるから精神的に焦る。
だから古本屋はなんとか楽できないかと、いろいろ工夫する。

こうした木箱を使う古書店は多い。
IMG_0028.JPG
当店のように紐で縛って運ぶ場合、並べるときはいちいち紐を解かなければならないし、撤収のときは再び縛るから時間がかかる。
木箱なら、並べるときはポンポンと箱を置いていくだけ、撤収の時は箱ごと引き揚げればよい。
撤収が簡単だと、精神的な負担がグッと軽くなる。
ただ、木製だと箱自体が重い−という難点がある。
また、こういう箱は特注だからお金がかかる。

そこで、こんなプラスチックケースが登場する。
IMG_0023.JPG
ホームセンターで売っている収納ケースだ。
値段が安く、軽い。
撤収の時は下のようなフタをして、どんどんカーゴに積んでいけばよい。
IMG_0024.JPG
ただし、重い本を運ぶようにはできていないので破損しやすい−という欠点がある。

軽くて破損しにくいのは、こうした段ボール箱だ。
これは佐藤藝古堂さんの棚。
お手製である。
IMG_0022.JPG

まあ、みなさんいろいろ考えて試行錯誤を繰り返している。

以前、「本の散歩展」の撤収のとき、誰かがポツンと、
「片付けロボットができないかなあ」。
すると、今は亡き「なないろ文庫」さん、
「そんなものできたって、古本屋の稼ぎで買えるわけないやろ!」
まったく仰るとおり!

2011年03月28日

これが古書展だ! 6

3月10日 午後3:00
東京古書会館に到着
IMG_0018.JPG

地下の会場。
当店の場所はここだ。
IMG_0019.JPG

すでに荷物も着いている。
紐をほどき、どんどん並べていく。
IMG_0020.JPG
だいたい1時間強で完成。
IMG_0021.JPG

次は目録注文品。
きのう書いた短冊と輪ゴムを用意。
IMG_0030.JPG

注文者ひとりずつまとめて短冊をつける。
IMG_0029.JPG
できました。
IMG_0031.JPG

これを「来場」と「送り」に分ける。
「来場」「送り」それぞれ取り置き場所が用意されているので、五十音順に並べる。
一人のお客様が複数の書店に注文することが多い。
だから各店の注文をここで付き合わせ、お客様単位にまとめるわけだ。

「来場」の棚
IMG_0046.JPG
「送り」の棚
IMG_0047.JPG

値の張る商品は鍵付きのガラスケースに入れる。
当店にはそんな高価な品はないけれど。
IMG_0051.JPG

これで準備は終わり。
もう外は暗くなっている。

2011年03月25日

これが古書展だ! 5

3月10日
さあ、いよいよ搬入だ!

準備は済んでいる。あとは運送屋さんを待つばかり。

13:00
いつもお世話になっている篠崎運送さんが到着。
IMG_0011.JPG

空のカーゴ。
IMG_0012.JPG
これにどんどん詰め込んでいく。
こんなふうに。
IMG_0013_1.JPG
今回はカーゴ2台。

カーゴをリフトで荷台に載せる。
IMG_0015_1.JPG

トラックを見送って、ボクも電車で古書会館へ!
Powered by さくらのブログ